数学 第10章
実力テスト形式ミニ模試
要点編
時間付き本番形式1式
まず①の図で構造を掴み、つづく②の要点本文で意味・手順・注意を読む。 ⑤の例題は、②で説明した内容だけを確認するためのものです。説明していない解法は出しません。
この章でできるようになること
- 試験前の準備を整える
- 大問ごとに時間配分する
- 解く順番を決める
- 保留問題を適切に扱う
- 途中式で部分点を取る
- 見直しを優先順位化する
- 模試後に復習計画を作る
小学校の橋渡し(必要なら開く)
- 計算(四則演算)の速さと正確さを試験前に確認しよう
- 資料の読み取りや図形の公式を最終確認しよう
- 文章題の読み取り(数量関係を式にする)を復習しよう
- 解答に単位・答えの形式を書く習慣を確認しよう
① 図で構造を掴む
図の日本語ラベルで全体の関係を先に見てください。細部の意味・使い方は②の本文で説明します。
40分を基本・標準・見直しに分け、後半で焦らない。
符号・単位・読み落とし・検算・図表を型で探す。
② 要点(本文)
この章の学習内容はここが本体です。例題・問題編は、ここで読んだ内容を使う練習です。
1.本番条件を再現する
模試は時間・筆記具・机上の物をできるだけ本番に近づけて行う。途中で答えを見たり時間を止めたりすると、時間配分の診断にならない。本番と同じ制限時間で解き、見直し時間も含めた全体の流れを体験する。条件をゆるくすると「解けた」という錯覚が生まれ、本番での再現性が上がらない。スマホや参考書は視界から外す。ノイズのない環境で解く。
2.開始直後に全体を見渡す
試験開始の最初の1、2分で大問数・配点・問題量を確認し、確実に取れる問題と時間がかかりそうな問題を仮に分ける。全体像を把握せずに1問目から順に解くと、後半の配点の高い問題に時間が足りなくなる。大問ごとの配点をメモし、時間の上限を心の中で決めてから解き始める。問題用紙の裏に配点メモを書いてもよい。最初の2分は解かずに計画する。
3.時間は配点と難度で配る
大問ごとに上限時間を設定し、最後の見直し時間(5分程度)を先に確保する。50分の試験で見直し5分なら解答に使えるのは45分である。難度が高く配点も低い問題に時間を使い過ぎない。1問に10分以上固執したら保留印をつけて次へ進む。時計を見る習慣をつける。終了時刻を腕時計にセットする。配点÷残り時間で目安を出す。
4.保留は撤退ではなく戦略
短時間考えて方針が立たない問題には印をつけて次へ進む。保留の印は、残り時間で戻るべき場所を示す。保留は「放棄」ではなく、全体の得点を最大化するための判断である。印をつけずに飛ばすと、見直しのとき戻る場所が分からなくなる。印の種類(△・?など)を決めておく。見直し時間に戻る順番も決める。保留は3問以内に抑える。
5.答案は採点者が追える形にする
計算や説明は、結論までの根拠が追える途中式を残す。選択問題でも、根拠を問題用紙に残すと見直しが速くなる。答えだけ書いて途中がないと、部分点がもらえず、自分でも符号ミスに気付けない。式変形は1行1操作で書く。採点者が読みやすい答案を意識する。字を大きく書く。消し跡を残さない。欄外にメモを書く。答え欄と途中式を分ける。
6.見直しは失点確率の高い順
まず空欄・転記・符号・単位のように短時間で防げる失点を確認する。計算問題で符号を書き忘れた場合、見直しで最優先に直す。次に保留問題へ戻り、配点と残り時間で優先順位をつける。最初から全問を最初から解き直すのは時間の無駄遣いである。見直しリストを事前に決めておく。空欄がないか全ページをめくる。見直し時間の半分は空欄確認に使う。
7.正解にも質の違いがある
自力で根拠を持って正解した問題と、選択肢を消去して偶然選んだ正解は質が異なる。後者は本番で再現できないため、復習の対象になる。正解した問題も「なぜ正しいか説明できるか」で分類する。説明できない正解は誤答と同じくらい危険である。答案に正解の質を記録する。偶然正解には印をつける。説明できない正解は解き直す。
8.誤答を五分類する
誤答を知識不足・読解ミス・計算ミス・方針ミス・時間不足の5つに分ける。原因ごとに対策が異なる。知識不足なら該当単元を復習、計算ミスなら確認手順を決める、時間不足なら時間配分を見直す。分類が対策の第一歩である。「うっかり」は分類に含めない。各原因に対応する復習行動を1つ書く。分類結果を答案に書き込む。
9.復習は当日と後日に分ける
当日は記憶が新しいうちに止まった理由と正しい方針を確認し、正答を見る前に自力で再挑戦する。数日後には何も見ずに同じ問題または同型問題を解き直し、再現性を確かめる。当日だけ復習して終わると、短期記憶だけで本番に持ち込めない。復習日をカレンダーに書き込む。後日の再テストは時間を計って行う。当日と後日で復習の目的を変える。
10.次回へ数値でつなぐ
次回の目標を「おうぎ形・立体の基本問題を毎日2題、1題5分で解く」のように測れる形にする。一度に直す課題は2つ程度に絞る。漠然と「もっと勉強する」では行動に移せない。模試結果から具体的な数値目標を設定し、次回の模試で達成できたか確認する。目標は紙に書いて貼る。達成できなければ目標を見直す。数値目標は週単位で見直す。
③ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| 残り時間 | 試験終了時刻-現在時刻 | — |
| 正答率 | 正答数÷出題数×100 | — |
| 得点率 | 得点÷満点×100 | — |
| 復習分類 | 正解/誤答/保留/時間超過 | — |
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 時間配分 | 問題ごとに使う時間の計画 |
| 保留 | 後で戻る問題として一時的に飛ばすこと |
| 部分点 | 途中の正しい考えへの点 |
| 見直し | 解答の誤りを確認する作業 |
| 転記ミス | 答えを別の欄へ写す際の誤り |
| 正答率 | 問題数に対する正解の割合 |
| 得点率 | 満点に対する得点の割合 |
| 再現性 | 次回も同じように解けること |
④ 解く手順
模試当日の進め方
- 開始前に終了時刻と見直し時間を決める
- 全体を見て大問の優先度を付ける
- 解ける問題から途中式を残して解く
- 詰まった問題に保留印を付ける
- 空欄・符号・単位から見直す
模試後の復習
- 答案に正解・誤答・保留・時間超過を印す
- 誤答を五分類する
- 当日中に方針を説明できるまで解き直す
- 数日後に再テストする
定期・実力テストで点にする手順
- 学校ワークを1周し、わからない問に×、あやしい問に△の印をつける
- 印の問題だけを答えを見ずに2周目する(ここが得点に直結する)
- 本アプリの⑦で条件整理・記述・複合を練習する
- ミスを知識不足/読み違い/ケアレス/時間不足に分け、対策を変える
⑤ 例題(②の確認)
各例題は②で説明したルール・手順だけを使います。解けないときは答えを見る前に、②の該当項目へ戻ってください。
50分の試験で見直しを5分確保する。解答に使える時間は何分か。
考え方・答えを見る
まず50-5=45。次に見直し時間を最初に引いておく。
答え:45分
計算問題を解いたが符号を書き忘れた。見直しで最優先に確認する項目は何か。
考え方・答えを見る
まず短時間で確実に防げる失点なので、符号を補う。
答え:符号
比例の問題で比例定数を求め忘れたことに残り5分で気づいた。どう対応するか答えなさい。
考え方・答えを見る
まず短時間で復旧できる作業なので、他の保留問題より先に処理する。
答え:比例定数をすぐに計算し、そこから代入して答えを完成させる
正解したが、選択肢を消去して偶然選んだ問題は復習対象か。
考え方・答えを見る
まず根拠を持って再現できない正解は本番で保証されない。次に正しい方針を確認する。
答え:復習対象である
模試でおうぎ形・立体の問題を3問連続で時間超過した。次回までの具体目標を一つ書きなさい。
考え方・答えを見る
まず原因が時間なら、単なる解き直しでは不足する。次に時間制限と手順記録を含む行動にする。
答え:例:おうぎ形・立体の基本問題を毎日2題、1題5分で解き、使った公式を記録する
⑥ 模試・定期テストでの使い方
この単元で点を取るための使い方です。計画の全体像は得点アップの技術も併せて確認してください。
学力向上テクニック(数学)
- 公式を暗記する前に、例題を自力で考え、詰まったら解説で「なぜその式か」を確認する。
- 途中式は1行1操作。答えのあとに符号・単位・「何を求めたか」を短時間で見直す。
- 文章題は未知数を「求めたい量」にそろえてから立式し、求めた値を元の条件に代入して検算する。
- 開始前に大問ごとの上限時間と見直し時間を決める。
- 保留問題に印をつけ、戻る場所を残す。
全体の計画の立て方は得点アップの技術を見てから、この章の問題編へ進みましょう。
- 開始前に大問ごとの上限時間と見直し時間を決める。
- 保留問題に印をつけ、戻る場所を残す。
- 正解でも「根拠を説明できる正解」かを分ける。
- 模試・定期テストでは、開始前に見直し時間を確保し、大問ごとの上限時間を決める。
- 保留問題には必ず印をつけ、戻る場所が分かるようにする。
- 正解した問題も、根拠の有無で「本番でも再現できる正解」かどうかを分ける。
- 復習目標は「1題5分」のように数値で決め、次回の模試・定期テストで確認する。
- 公式を暗記する前に、例題を自力で考え、詰まったら解説で「なぜその式か」を確認する。
⑦ よくあるミス
- 一問に固執して全体の得点を失う
- 時計を見ずに時間超過に気付けない
- 保留印を付けず、戻る場所が分からなくなる
- 答えだけ見て復習を終え、再現性が上がらない
- 正解を全て放置し、偶然正解を見逃す
- 誤答を「うっかり」で済ませ、対策が決まらない
- 見直しを最初から全問行い、優先度の高い失点を後回しにする
⑧ 理解チェック
- 本番条件を再現できる
- 見直し時間を先取りできる
- 全体を確認できる
- 大問の上限を決められる
- 保留印を使える
- 途中式を残せる
- 空欄を確認できる
- 正解の質を分けられる
- 誤答を五分類できる
- 当日中に解き直せる
- 数日後に再テストできる
⑨ 問題編へ
「実力テスト形式ミニ模試」の②の要点が頭に入ったら、問題編で手を動かしましょう。
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