数学 第6章
平面図形
問題編
作図・基本性質・角度・面積
学力向上テクニック — 問題の使い方
- わからない問題には ×、あやしい問題には △ の印をつけ、あとで答えを見ずに解き直す。
- ⑤:計算・基本性質をタイマーなしで正確に
- ⑥:例題と同じ手順を自分の言葉で再現
- ⑦:条件整理・複合・記述。保留には印をつけて後で戻る
- ⑦は定期テスト後半〜実力テスト形式。途中の考え方も答案に残す。
- おうぎ形は「中心角/360」をかけたか最後に確認する。
- 作図は手順を図に残し、コンパスの開きを途中で変えない。
① 導入
この章では、コンパスと定規だけを使う「作図」、図形をずらす・裏返す・回す「図形の移動」、 そして円とおうぎ形の弧の長さ・面積の求め方を学びます。
図形の性質を「見た目」ではなく、根拠(なぜそう言えるか)で説明できることを目指します。
垂直・平行、三角形の内角の和180°、面積=底辺×高さ÷2 は小学校の知識です。作図の前に、用語の意味を図で指差し確認してください。
② 基本概念
図形の移動
- 平行移動:図形を一定の方向に一定の距離だけずらす移動。対応する点を結ぶ線分はすべて平行で長さが等しい。
- 対称移動:1つの直線(対称の軸)を折り目として折り返す移動。対応する点を結ぶ線分は、対称の軸によって垂直に2等分される。
- 回転移動:1つの点(回転の中心)を中心に一定の角度だけ回す移動。回転の中心から対応する点までの距離は等しい。180°の回転移動を点対称移動という。
基本の作図
- 垂直二等分線:線分の中点を通り、その線分に垂直な直線。線分の両端から等しい距離にある点の集まり。
- 角の二等分線:角を2等分する直線。角の両側の辺から等しい距離にある点の集まり。
- 垂線:直線上の点、または直線外の点から、その直線に垂直に引いた直線。
作図は、コンパスで等しい長さ(等しい半径の円)を作ることで、目分量を使わずに正確な図形をつくる技術です。
円とおうぎ形
円周の一部を弧、円周上の2点を結ぶ線分を弦といいます。2つの半径と弧で囲まれた図形をおうぎ形といい、2つの半径がつくる角を中心角といいます。
中心角が360°のときは円全体になるので、この式は円周(2πr)・円の面積(πr²)の一部を取り出したものと考えられます。
平行線と角
2直線に1つの直線(transversal:横切る直線)が交わるとき、次の関係が成り立ちます。
- 2直線が平行なとき、同位角は等しい。
- 2直線が平行なとき、錯角は等しい。
- 逆に、同位角または錯角が等しければ、2直線は平行である。
③ 図解
中心角 θ・半径 r。弧の長さと面積は円全体に対する θ/360 の割合で求める。
ℓ∥m のとき、同位角は等しく、錯角も等しい。
線対称は軸で折り返し、点対称は点を中心に180°回転した位置。
④ 例題
半径6cm、中心角120°のおうぎ形の弧の長さを求めなさい。(π を使う)
上のおうぎ形の面積を求めなさい。
弧の長さが 8π cm、中心角180°のおうぎ形の半径を求めなさい。
答えのみ:
2直線が平行であるとき、同位角∠a が70°である。この角の錯角の大きさを求めなさい。
下の図を参考に、線分ABの垂直二等分線の作図方法として正しい説明を選びなさい。
⑤ 基本問題
まず小学校の復習を4問。角度と面積の基本です。
【小学校の復習】三角形の内角の和は何度か。
【小学校の復習】底辺8cm、高さ5cmの三角形の面積を求めよ。
【小学校の復習】半径5cmの円の直径は何cmか。
【小学校の復習】正方形の1つの内角は何度か。
半径9cm、中心角40°のおうぎ形の弧の長さを求めよ。
問1のおうぎ形の面積を求めよ。
半径5cm、中心角90°のおうぎ形の面積を求めよ。
半径 r cm、中心角72°のおうぎ形の弧の長さが 2π cm であるとき、r を求めよ。
2直線が平行であるとき、1つの同位角が72°であった。この角に対応する錯角の大きさを求めよ。
半径4cm、弧の長さが π cm のおうぎ形の中心角を求めよ。
「対応する点を結ぶ線分がすべて、1つの直線(対称の軸)によって垂直に2等分される」移動を何というか選べ。
点対称移動(180°の回転移動)の性質として正しいものを選べ。
半径10cm、中心角54°のおうぎ形の弧の長さを求めよ。
2直線が平行であるとき、1つの同位角が105°であった。この角に対応する錯角の大きさを求めよ。
⑥ 標準問題
半径12cm、中心角150°のおうぎ形の弧の長さと面積を求めよ。
弧の長さ:
面積:
おうぎ形の弧の長さが 6π cm、半径が9cmのとき、中心角を求めよ。
答え:
点A(2, 3) を、y軸に関して対称移動させた点の座標、および原点に関して対称移動(点対称移動)させた点の座標を求めよ。
y軸に関して対称移動:
原点に関して対称移動:
点Aを直線ℓに関して対称移動させた点をA'とする。線分AA'と直線ℓの関係について正しいものを選べ。
半径5cmの円の中で、中心角90°のおうぎ形の弧の長さを求め、さらにこのおうぎ形の面積が円全体の面積の何%にあたるかを求めよ。
弧の長さ:
円全体に対する割合:
半径8cm、中心角135°のおうぎ形の弧の長さと面積を求めよ。
弧の長さ:
面積:
おうぎ形の弧の長さが 4π cm、半径が6cmのとき、中心角を求めよ。
答え:
点B(−4, 5) を、x軸に関して対称移動させた点の座標、および原点に関して対称移動させた点の座標を求めよ。
x軸に関して対称移動:
原点に関して対称移動:
半径6cmの円の中で、中心角90°のおうぎ形の面積を求め、さらにこのおうぎ形の面積が円全体の面積の何%にあたるかを求めよ。
面積:
円全体に対する割合:
半径 r cm、中心角120°のおうぎ形の面積が 48π cm² であるとき、r を求めよ。
答え:
⑦ 応用・実力テスト形式
⑤はドリル、⑥は例題1〜2段、⑦は定期テスト後半の複合・記述。外部サイトは物差しのみ(転載しない)。 複合図形は、知っている形(円・おうぎ形・三角形・四角形)に分けてから「たす・ひく」。 角度の複合問題は、折れ点を通る補助の平行線を1本引くと、錯角・同位角に分解できることが多い。
直径12cmの半円と、底辺12cm・高さ6cmの直角三角形を、下図のように底辺(直径)をそろえて組み合わせた。 この図形全体の面積を求めよ。(π を使う)
答え:
中心角が等しく、半径がそれぞれ4cmと6cmの2つのおうぎ形がある。これらの弧の長さの比、 および面積の比を、それぞれ最も簡単な整数比で求めよ。
弧の長さの比:
面積の比:
下図のように、AB∥CD で、点Eで折れ線ABEDCができている。∠ABE = 35°、∠CDE = 25° のとき、 ∠BED の大きさを求めよ。
答え:
下の図を参考に、2点A, Bから等しい距離にあり、かつ直線ℓ上にある点Pを作図する手順を書け。 コンパスでかく線と、最後にPとする点が分かるように説明すること。
1辺12cmの正方形に、直径12cmの円がちょうど内接している(円は正方形の4辺すべてに接している)。 次の問いに答えよ。(πを使う)
(1) 円の面積:
(2) 4すみの部分の面積の合計:
(3) 円の面積は正方形の面積の何%か(円周率3.14として計算する):
下図のように、AB∥CD で、2直線の間の点Eで、ABとCDにそれぞれつながる折れ線A-E-Dができている。 ∠EAB = 38°、∠EDC = 47° のとき、次の問いに答えよ。
(1) 補助線ℓとAEがつくる角(∠1、AB側の角)の大きさ:
(2) 補助線ℓとDEがつくる角(∠2、CD側の角)の大きさ:
(3) ∠AED(∠1+∠2)の大きさ:
⑧ 確認テスト
制限時間:30分 / 満点:100点(各20点×5問)
半径8cm、中心角135°のおうぎ形の弧の長さを求めよ。
問1のおうぎ形の面積を求めよ。
2直線が平行であるとき、同位角が58°であった。この角の錯角の大きさを求めよ。
点A(−3, 4) を、x軸に関して対称移動させた点の座標を求めよ。
AB∥CD で、点Eで折れ線ができている。∠ABE = 42°、∠CDE = 38° のとき、∠BED の大きさを求めよ。
答え:
⑨ 完全解説
問題編の解答・解説は解説編を参照してください。
図形の問題は、図に印(等しい辺・等しい角・平行の記号)を書き込みながら考えると、方針が見えやすくなります。