問題編

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数学 第5章

平面図形

問題編

作図・基本性質・角度・面積

問題編 — 手を動かして記録を残す。まだ不安なら先に要点編で復習。

① 導入

この章では、コンパスと定規だけを使う「作図」、図形をずらす・裏返す・回す「図形の移動」、 そして円とおうぎ形の弧の長さ・面積の求め方を学びます。

図形の性質を「見た目」ではなく、根拠(なぜそう言えるか)で説明できることを目指します。

小学校の橋渡し

垂直・平行、三角形の内角の和180°、面積=底辺×高さ÷2 は小学校の知識です。作図の前に、用語の意味を図で指差し確認してください。

② 基本概念

図形の移動

  • 平行移動:図形を一定の方向に一定の距離だけずらす移動。対応する点を結ぶ線分はすべて平行で長さが等しい。
  • 対称移動:1つの直線(対称の軸)を折り目として折り返す移動。対応する点を結ぶ線分は、対称の軸によって垂直に2等分される。
  • 回転移動:1つの点(回転の中心)を中心に一定の角度だけ回す移動。回転の中心から対応する点までの距離は等しい。180°の回転移動を点対称移動という。

基本の作図

  • 垂直二等分線:線分の中点を通り、その線分に垂直な直線。線分の両端から等しい距離にある点の集まり。
  • 角の二等分線:角を2等分する直線。角の両側の辺から等しい距離にある点の集まり。
  • 垂線:直線上の点、または直線外の点から、その直線に垂直に引いた直線。

作図は、コンパスで等しい長さ(等しい半径の円)を作ることで、目分量を使わずに正確な図形をつくる技術です。

円とおうぎ形

円周の一部を、円周上の2点を結ぶ線分をといいます。2つの半径と弧で囲まれた図形をおうぎ形といい、2つの半径がつくる角を中心角といいます。

弧の長さ = 2πr × (中心角 ÷ 360)   おうぎ形の面積 = πr² × (中心角 ÷ 360)

中心角が360°のときは円全体になるので、この式は円周(2πr)・円の面積(πr²)の一部を取り出したものと考えられます。

平行線と角

2直線に1つの直線(transversal:横切る直線)が交わるとき、次の関係が成り立ちます。

  • 2直線が平行なとき、同位角は等しい
  • 2直線が平行なとき、錯角は等しい
  • 逆に、同位角または錯角が等しければ、2直線は平行である。

③ 図解

おうぎ形

        A
        │\
        │ \  弧
      r │  \
        │ θ \
        O─────B
      中心角θ、半径r
    

平行線と同位角・錯角

      ℓ ───────╲────────
              a ╲b
                 ╲
      m ───────╲────────
              c ╲d
                 ╲
   a と c は同位角(同じ位置)→ ℓ∥m なら a = c
   b と c は錯角(横切る線をはさんで反対側)→ ℓ∥m なら b = c
    

対称移動・点対称移動

   対称移動: A ──┼── A' (対称の軸に垂直、軸で2等分)
              軸
   点対称移動: A ──── O ──── A' (Oから等距離、一直線上)
             (Oが回転の中心)
    

④ 例題

例1

半径6cm、中心角120°のおうぎ形の弧の長さを求めなさい。(π を使う)

例2

上のおうぎ形の面積を求めなさい。

例3

弧の長さが 8π cm、中心角180°のおうぎ形の半径を求めなさい。

半円なので、弧の長さ=πrという式になる

答えのみ:

例4

2直線が平行であるとき、同位角∠a が70°である。この角の錯角の大きさを求めなさい。

例5

線分ABの垂直二等分線の作図方法として正しい説明を選びなさい。

⑤ 基本問題

まず小学校の復習を2問。角度と面積の基本です。

復習1

三角形の内角の和は何度か。

復習2

底辺8cm、高さ5cmの三角形の面積を求めよ。

1

半径9cm、中心角40°のおうぎ形の弧の長さを求めよ。

2

問1のおうぎ形の面積を求めよ。

3

半径5cm、中心角90°のおうぎ形の面積を求めよ。

4

半径 r cm、中心角72°のおうぎ形の弧の長さが 2π cm であるとき、r を求めよ。

5

2直線が平行であるとき、1つの同位角が72°であった。この角に対応する錯角の大きさを求めよ。

6

半径4cm、弧の長さが π cm のおうぎ形の中心角を求めよ。

7

「対応する点を結ぶ線分がすべて、1つの直線(対称の軸)によって垂直に2等分される」移動を何というか選べ。

8

点対称移動(180°の回転移動)の性質として正しいものを選べ。

⑥ 標準問題

9

半径12cm、中心角150°のおうぎ形の弧の長さと面積を求めよ。

弧の長さ:

面積:

10

おうぎ形の弧の長さが 6π cm、半径が9cmのとき、中心角を求めよ。

答え:

11

点A(2, 3) を、y軸に関して対称移動させた点の座標、および原点に関して対称移動(点対称移動)させた点の座標を求めよ。

y軸に関して対称移動:

原点に関して対称移動:

12

点Aを直線ℓに関して対称移動させた点をA'とする。線分AA'と直線ℓの関係について正しいものを選べ。

13

半径5cmの円の中で、中心角90°のおうぎ形の弧の長さを求め、さらにこのおうぎ形の面積が円全体の面積の何%にあたるかを求めよ。

弧の長さ:

円全体に対する割合:

⑦ 応用・実力テスト形式

実力テスト後半のコツ(作問定規)

⑤はドリル、⑥は例題1〜2段、⑦は定期テスト後半の複合・記述。外部サイトは物差しのみ(転載しない)。 複合図形は、知っている形(円・おうぎ形・三角形・四角形)に分けてから「たす・ひく」。 角度の複合問題は、折れ点を通る補助の平行線を1本引くと、錯角・同位角に分解できることが多い。

14

直径12cmの半円と、底辺12cm・高さ6cmの直角三角形を、下図のように底辺(直径)をそろえて組み合わせた。 この図形全体の面積を求めよ。(π を使う)

      ╱‾‾‾\
     ╱      \   半円(直径12cm)
    ┼──────────┼
     \        /  直角三角形(底辺12cm・高さ6cm)
      \      /
       \    /
        \  /

半円の面積と三角形の面積を別々に求めて足す

答え:

15

中心角が等しく、半径がそれぞれ4cmと6cmの2つのおうぎ形がある。これらの弧の長さの比、 および面積の比を、それぞれ最も簡単な整数比で求めよ。

弧の長さは半径に比例し、面積は半径の2乗に比例する

弧の長さの比:

面積の比:

16

下図のように、AB∥CD で、点Eで折れ線ABEDCができている。∠ABE = 35°、∠CDE = 25° のとき、 ∠BED の大きさを求めよ。

  A ─────────B
              \  35°
               \
                E
               /
              /  25°
  C ─────────D
     AB ∥ CD

点Eを通り、AB・CDに平行な直線を補助線として引く

答え:

17

2点A, Bから等しい距離にあり、かつ直線ℓ上にある点Pの作図方法として正しい説明を選べ。

18

1辺12cmの正方形に、直径12cmの円がちょうど内接している(円は正方形の4辺すべてに接している)。 次の問いに答えよ。(πを使う)

  ┌──────────┐
  │  ╱‾‾‾‾╲  │
  │ │      │ │  正方形(1辺12cm)
  │  ╲____╱  │  円(直径12cm)
  └──────────┘

円の面積=πr²。正方形の面積から円の面積を引くと4すみの面積になる

(1) 円の面積:

(2) 4すみの部分の面積の合計:

(3) 円の面積は正方形の面積の何%か(円周率3.14として計算する):

19

下図のように、AB∥CD で、2直線の間の点Eで、ABとCDにそれぞれつながる折れ線A-E-Dができている。 ∠EAB = 38°、∠EDC = 47° のとき、次の問いに答えよ。

  A ─────────B
              \
               \ 38°
      ℓ ┄┄┄┄┄┄┄E┄┄┄┄┄┄ (Eを通り、AB・CDに平行な補助線ℓ)
               /
              / 47°
  C ─────────D
     AB ∥ CD ∥ ℓ

(1) 補助線ℓとAEがつくる角(∠1、AB側の角)の大きさ:

(2) 補助線ℓとDEがつくる角(∠2、CD側の角)の大きさ:

∠1は錯角でABの角と等しく、∠2は錯角でCDの角と等しい

(3) ∠AED(∠1+∠2)の大きさ:

⑧ 確認テスト

制限時間:30分 / 満点:100点(各20点×5問)

1

半径8cm、中心角135°のおうぎ形の弧の長さを求めよ。

2

問1のおうぎ形の面積を求めよ。

3

2直線が平行であるとき、同位角が58°であった。この角の錯角の大きさを求めよ。

4

点A(−3, 4) を、x軸に関して対称移動させた点の座標を求めよ。

5

AB∥CD で、点Eで折れ線ができている。∠ABE = 42°、∠CDE = 38° のとき、∠BED の大きさを求めよ。

Eを通る平行線を補助線として引く

答え:

⑨ 完全解説

問題編の解答・解説は解説編を参照してください。

図形の問題は、図に印(等しい辺・等しい角・平行の記号)を書き込みながら考えると、方針が見えやすくなります。

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