数学 第5章
比例・反比例
要点編
式・表・グラフの往復
まず①の図で構造を掴み、つづく②の要点本文で意味・手順・注意を読む。 ⑤の例題は、②で説明した内容だけを確認するためのものです。説明していない解法は出しません。
この章でできるようになること
- 関数の意味を説明できる
- 座標を読み書きできる
- 比例の式とグラフの特徴を説明できる
- 反比例の式とグラフの特徴を説明できる
- 表から比例定数を求められる
- 比例・反比例の文章題を解ける
小学校の橋渡し(必要なら開く)
- 小学校で学んだ比例・反比例の考え方(表の増え方)を思い出そう
- 単位量あたりの大きさ(速さ・密度など)の復習をしよう
- 表の縦と横の関係を読み取る練習を復習しよう
- 分数のわり算・かけ算を確認しよう(比例定数の計算で使う)
① 図で構造を掴む
図の日本語ラベルで全体の関係を先に見てください。細部の意味・使い方は②の本文で説明します。
y=2x は原点を通る直線になる。
y=12/x は双曲線で、原点には近づくが通らない。
② 要点(本文)
この章の学習内容はここが本体です。例題・問題編は、ここで読んだ内容を使う練習です。
1.関数の意味
xの値を一つ決めると、それに対応するyの値がただ一つ決まる関係を、yはxの関数という。同じxに対してyが2通り以上ある関係は関数ではない。関数は「xを入れたらyが1つ返ってくる」対応であり、表・式・グラフのどれで表してもこの性質が成り立つ。中学1年では比例y=axと反比例y=a/xが代表的な関数である。関数かどうかを問われたときは、xを変えたときyが一意に決まるかを確認する。
2.座標の読み方
平面上の点の位置は、横方向の値(x座標)と縦方向の値(y座標)を順に(x, y)と書いて表す。x軸上の点は(x, 0)、y軸上の点は(0, y)、原点は(0, 0)である。座標を(y, x)の順に書く誤りが多いので、必ず横が先・縦が後と覚える。グラフ上の点を読むときも、x軸から垂直に上がった位置がy座標になる。
3.比例の式と比例定数
yがxに比例するとき、y=ax(aは0以外の定数)の形で表せる。このaを比例定数という。比例定数は、表の任意の組(x, y)についてy÷xで求められる(a=y/x)。x=3のときy=12ならa=12÷3=4であり、y=4xとなる。比例定数の符号が式の傾きの向きを決めるので、正負を間違えないようにする。
4.比例のグラフ
y=axのグラフは必ず原点(0, 0)を通る直線になる。これが比例のグラフの最大の特徴である。a>0なら右上がり、a<0なら右下がりの直線になる。原点を通らない直線は比例ではない(y=ax+bでb≠0のとき)。グラフから比例定数aを読むには、原点以外の点(x, y)をとりa=y/xを計算する。グラフを書く前に式がy=axの形か確認する。
5.反比例の式と比例定数
yがxに反比例するとき、y=a/x(aは0以外の定数)またはxy=aの形で表せる。比例定数aは、表の任意の組についてx×yで求められる。a=xyが一定であることが反比例の本質である。x=4のときy=6ならa=24、y=24/xとなる。xが2倍になるとyは1/2倍になる関係が反比例の特徴である。比例定数の符号で曲線が現れる象限も決まる。
6.反比例のグラフ
y=a/xのグラフは、原点を通らないなめらかな2本の曲線(双曲線)になる。第1象限・第3象限(a>0)または第2象限・第4象限(a<0)に曲線が現れる。x軸・y軸には近づくが交わらない(漸近線)。反比例のグラフを直線で書いてしまう誤りが多いので、必ず曲線であることを確認する。x=0のときyは定義されない点にも注意する。
7.表から比例・反比例を見分ける
表のxとyの値について、y÷xがすべて同じ値なら比例、x×yがすべて同じ値なら反比例である。どちらも一定でなければ、その表は比例・反比例の関係を表していない。判定するときはy÷xとx×yの両方を試し、一定になった方で式を決める。1組だけ確認して決め打ちすると、たまたま一致した値で誤判定することがあるので、複数の組で確かめる。
8.比例・反比例の文章題
速さ一定で走るときの時間と道のり、単価一定での個数と代金、水の量一定で入れる速度と満水までの時間など、場面によって比例か反比例かが決まる。まずxとyが何を表すか決め、比例ならy=ax、反比例ならy=a/xと立式し、与えられた条件からaを求めてから、求めたいxまたはyを代入する。答えには必ず単位をつける。
③ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| 比例 | y=ax(aは比例定数) | — |
| 反比例 | y=a/x(xy=a) | — |
| 座標 | 点の位置を(x, y)の組で表す | — |
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 関数 | xを決めるとyが1つ決まる関係 |
| 変数 | 色々な値をとる文字 |
| 比例 | y=axの形で表される関係 |
| 比例定数 | 比例・反比例の式に出てくる定数a |
| 反比例 | y=a/xの形で表される関係 |
| 座標 | 点の位置を表す数の組 |
| 原点 | 座標が(0, 0)である点 |
| 双曲線 | 反比例のグラフの形 |
④ 解く手順
表から比例か反比例かを見分ける手順
- 表のxとyの値を並べる
- y÷xを計算して一定かを確かめる
- x×yを計算して一定かを確かめる
- 一定になった方の式に表す
比例・反比例の文章題を解く手順
- xとyが何を表すか決める
- 比例か反比例かを見分ける
- 式に比例定数を代入して求める
- 条件のx(またはy)を代入して答えを出す
定期・実力テストで点にする手順
- 学校ワークを1周し、わからない問に×、あやしい問に△の印をつける
- 印の問題だけを答えを見ずに2周目する(ここが得点に直結する)
- 本アプリの⑦で条件整理・記述・複合を練習する
- ミスを知識不足/読み違い/ケアレス/時間不足に分け、対策を変える
⑤ 例題(②の確認)
各例題は②で説明したルール・手順だけを使います。解けないときは答えを見る前に、②の該当項目へ戻ってください。
yはxに比例し、x=3のときy=12である。比例定数を求めなさい。
考え方・答えを見る
まずy=axに(3,12)を代入して12=3a。次に両辺を3で割るとa=4。
答え:a=4
y=-2xのグラフ上で、x=-3のときのyを求めなさい。
考え方・答えを見る
まずy=-2×(-3)=6。
答え:y=6
yはxに反比例し、x=4のときy=6である。x=8のときのyを求めなさい。
考え方・答えを見る
まずxy=a=4×6=24。次にx=8のときy=24÷8=3。
答え:y=3
表でx=1,2,3のときy=12,6,4であった。yをxの式で表しなさい。
考え方・答えを見る
まずx×yがすべて12で一定なので反比例。次にa=12より y=12/x。
答え:y=12/x
60Lの水を毎分xLずつ入れるとき、いっぱいになるまでの時間をy分とする。yをxの式で表し、x=5のときのyを求めなさい。
考え方・答えを見る
まず水の量が一定なのでxy=60、y=60/x。次にx=5のときy=60÷5=12。
答え:y=60/x、y=12(分)
⑥ 模試・定期テストでの使い方
この単元で点を取るための使い方です。計画の全体像は得点アップの技術も併せて確認してください。
学力向上テクニック(数学)
- 公式を暗記する前に、例題を自力で考え、詰まったら解説で「なぜその式か」を確認する。
- 途中式は1行1操作。答えのあとに符号・単位・「何を求めたか」を短時間で見直す。
- 文章題は未知数を「求めたい量」にそろえてから立式し、求めた値を元の条件に代入して検算する。
- y=ax と y=a/x を式の形で見分ける。
- 表では y÷x と x×y のどちらが一定かを両方試す。
全体の計画の立て方は得点アップの技術を見てから、この章の問題編へ進みましょう。
- y=ax と y=a/x を式の形で見分ける。
- 表では y÷x と x×y のどちらが一定かを両方試す。
- 座標は (x, y) の順。答えに単位を忘れない。
- 模試・定期テストでは、y=axとy=a/xを式の形(xがそのままかbunnoかけ算か)で見分けてから解き始める。
- 座標は必ず(x座標, y座標)の順で書く習慣をつける。
- 表の問題ではy÷xとx×yの両方を試し、どちらが一定かで比例・反比例を判定する。
- 文章題では、答えに単位(分・円・cmなど)をつけ忘れないようにする。
- 公式を暗記する前に、例題を自力で考え、詰まったら解説で「なぜその式か」を確認する。
⑦ よくあるミス
- y=axとy=a/xを式の形だけで混同する
- 座標を(y, x)の順に書いてしまう
- 反比例のグラフを直線でかいてしまう
- 表の値からx×yではなくx+yで比例定数を探そうとする
- 比例のグラフが原点を通ることを確認せずにかく
- 反比例でx=0のときのyを求めようとする(定義されない)
⑧ 理解チェック
- 関数の意味を説明できる
- 座標を読み書きできる
- 比例の式を求められる
- 比例のグラフの特徴を説明できる
- 反比例の式を求められる
- 反比例のグラフの特徴を説明できる
- 表から比例・反比例を判別できる
- 比例定数を求められる
- 文章題を関数で解ける
⑨ 問題編へ
「比例・反比例」の②の要点が頭に入ったら、問題編で手を動かしましょう。
問題編を開く →