国語 第1章
説明文
要点編
オリジナル説明文の読解(要旨・指示語・構成)
まず①の図で構造を掴み、つづく②の要点本文で意味・手順・注意を読む。 ⑤の例題は、②で説明した内容だけを確認するためのものです。説明していない解法は出しません。
この章でできるようになること
- 段落の役割を説明できる
- 主張と具体例を区別できる
- 接続語から論理関係を読める
- 指示語の内容を特定できる
- 因果関係を整理できる
- 対比を説明できる
- 要旨をまとめられる
小学校の橋渡し(必要なら開く)
- 段落の変わり目は、内容が変わるところで行を変えるという小学校の基本の目印である
- 「これ」「それ」などの指示語は、直前の文の内容を指すことが多いという基本をまず確認する
① 図で構造を掴む
図の日本語ラベルで全体の関係を先に見てください。細部の意味・使い方は②の本文で説明します。
話題 → 理由 → 具体例 → まとめの流れで要旨をつかむ。
要旨は筆者の主張、具体例はそれを支える材料。
しかし・だから・たとえば・つまりで前後関係を読む。
これ・それは前の文や内容を指すことが多い。
② 要点(本文)
この章の学習内容はここが本体です。例題・問題編は、ここで読んだ内容を使う練習です。
1.段落には役割がある
説明文は、問題提起・理由・具体例・結論のように、段落ごとに役割が分かれている。読む前に各段落を十字程度で要約すると、文章全体の論理の流れが見える。一語一句訳す前に「この段落は何のためか」を考える習慣をつける。たとえば具体例の段落は、直前の主張を裏付ける材料として機能している。説明文の設問では、この整理が段落説明や要旨作成の骨組みとしてそのまま使える。
2.中心文を探す
段落の中心文は、最初に話題を示す文か、最後にまとめる文に置かれやすい。ただし位置だけで決めず、ほかの文がその文を説明・例示しているかを確かめる。具体例を除いても意味が残る文が中心文である。中心文を見つけたら、周辺の文がどう支えているかを確認すると段落理解が深まる。中心文を見つけたら、その段落の要約を一文で言えるか試すと理解が定着する。
3.主張と事実を分ける
「〜と考える」「〜べきだ」は筆者の主張を示す表現である。調査結果や統計、出来事の記述は主張を支える事実として扱う。設問が事実を問うときは意見を混ぜず、意見を問うときは事実だけを答えない。文末の表現まで読むと、主張か事実かの判定が確実になる。選択肢問題でも、事実と意見の取り違えが誤答の典型パターンである。
4.具体例の働きを読む
「たとえば」「実際に」の後には、主張を分かりやすくする個別の事例が置かれる。例に出た一部の人や物を、文章全体の結論と取り違えてはいけない。例が何を証明しているかは、直前の一般論に戻って考える。具体例だけを要旨にすると、筆者の結論を落としやすい。「たとえば」の直前にある一般論を線で結ぶと、例の働きがはっきり見える。
5.逆接は後ろが重点
「しかし」「けれども」は前後の内容を反対向きにつなぐ接続語である。筆者が本当に言いたいことは、読者の予想を裏切る後半に置かれやすい。前半を無視するのではなく、両者を比べたうえで後半の意味を取る。逆接問題では、後半だけでなく前半との対比も説明できるように読む。「しかし」の前後を並べて書く練習をすると、記述問題にも応用できる。
6.因果を矢印にする
「なぜなら」の後は理由、「だから」「したがって」の後は結果である。理由と結果を矢印で結ぶと、記述問題で問われた部分を取り違えない。複数の理由がある場合は、結論に直接つながるものを選ぶ。因果の向きを逆に読むと、選択肢の部分正解に引っかかりやすい。ノートに「理由→結果」と書く習慣がつくと、因果の向きを逆にするミスが減る。
7.指示語の範囲を決める
「これ」「その場」は直前の名詞一語ではなく、前の一文や段落の内容全体を指すことがある。指示語を別の語句に置き換えて文が自然かを試す。答えは「〜こと」「〜場面」の形にして内容を不足なく示す。一語だけ答えると、指示語が受ける範囲を狭くしすぎる。指示語問題では、置き換えた語句が自然かどうかを必ず確認する。
8.言い換えを見抜く
「つまり」「言い換えれば」は、前の説明をまとめ直す標識である。後ろには要旨に近い表現が来るため、線を引いておく。前後で使われる語が異なっても、意味が同じかを比べる。言い換えの後ろを読むと、難しい説明の核心を短くつかめる。言い換えの前後に線を引いておくと、要旨問題の答えを素早く見つけられる。 例題や過去問で同じ型を確認すると、テスト本番でも迷いにくくなる。
9.対比の軸を読む
「Aに対してB」の形では、何について比べているかが比較の軸である。AとBの違いを同じ観点で並べると、筆者の評価が分かる。片方だけを答えず、設問が求める比較の両側を確認する。対比は単なる列挙ではなく、筆者が強調したい差を示している。対比問題では、比べる観点を一つ決めてからAとBを並べると説明が正確になる。
10.要旨は全体を覆う
要旨には、文章の中心話題と筆者の結論の両方が必要である。一つの具体例や一段落だけをまとめた文は要旨にならない。繰り返される語と最終段落を使い、細部を削って一文にする。要旨を書いたら、本文のどの部分もカバーできているかを確認する。要旨を書いたあと、本文のどの段落も拾えているかを一つずつ確認する。 例題や過去問で同じ型を確認すると、テスト本番でも迷いにくくなる。
11.記述は問いに合わせる
「なぜか」と問われたら理由を、「どういうことか」と問われたら内容を答える。本文から抜き出した言葉を、主語と述語がつながる文に直す。字数が短いときほど、設問にある語を利用して無駄を減らす。問いの焦点と答えの焦点をそろえないと、正しい内容でも減点される。設問の語句を答えに取り入れると、字数制限のある記述でも無駄が減る。
12.選択肢は条件まで照合する
選択肢は、本文の一部だけを正しくしていることがある。主語、時、程度、因果の向きまで本文と照らし合わせる。「必ず」「すべて」のような強い表現は、本文に根拠があるか特に確認する。部分一致の選択肢は、条件の一つでも本文とずれていないかを丁寧に見る。本文と一字一句同じ選択肢ほど、条件の取りこぼしに注意が必要である。
13.段落どうしの論理を追う
説明文では、一段落目の問題提起に対し、次の段落が理由や具体例を与えるという関係がある。各段落の要約を並べ、「なぜこの段落がここにあるのか」を考える。段落間をつなぐ接続語が省略されている場合も、前後の内容から因果・対比・具体化のいずれかを補う。段落を独立した小話として読まず、筆者が結論へ進む道筋として読む。たとえば事例の後に結論が来るなら、その事例から何を一般化したのかを言葉にする。
14.身近な話題ほど根拠を丁寧に読む
あいさつ・ごみの分別・スマートフォンの使い方など、身近な話題を扱う説明文では、内容が分かりやすい分、根拠を確認せず感覚で答えてしまいやすい。「知っているから」ではなく「本文にこう書いてあるから」を根拠にする習慣をつける。身近な話題でも、要旨は筆者の結論を中心にまとめ、自分の常識を足さない。定期テストでも身近な話題ほど、本文確認を省略した誤答が目立つ。
15.見出し・小見出しを利用する
説明文に見出しがある場合、各節の話題と筆者のねらいを短時間でつかむ手掛かりになる。見出しは要約ではなく、読む順番の道しるべとして使う。設問が特定の節を指すときは、見出しの範囲を先に確認してから根拠を探す。見出しだけ読んで答えを決めるのは誤りで、必ず本文の文と照合する。複数の見出しがある文章では、全体の流れを見出し順にメモすると要旨が作りやすい。
16.定義文と説明文を分ける
「〜とは」「〜を〜と呼ぶ」は用語の定義であり、筆者の主張そのものではない。定義の後に続く性質・例・注意点が、実際に問われることが多い。定義語を答えに使うときは、設問が用語説明を求めているのか、筆者の評価を求めているのかを区別する。定義を要旨の中心に据えると、筆者の結論を落としやすい。定義の後に続く説明や例こそ、設問で問われることが多い。
17.条件付きの主張を正確に取る
「〜の場合には」「〜でなければ」のような条件は、主張の適用範囲を限定する。条件を外して一般化すると、本文にない断定になる。選択肢や記述で極端な一般化があるときは、条件節の有無を本文と照合する。要旨では条件を短く残し、主張を広げ過ぎない。条件節を外した一般化は、本文にない内容になるので注意する。 例題や過去問で同じ型を確認すると、テスト本番でも迷いにくくなる。
18.反論への応答を読む
説明文では、反対意見を紹介したうえで自分の考えを強める構成がある。「〜という見方もある。しかし〜」の形では、しかし以降が筆者の立場である。反対意見だけを筆者の主張と取り違えない。記述では、筆者が何に反対し、何を支持するかを対で示すと得点しやすい。「しかし」以降が筆者の本当の立場であることを確認してから答える。
③ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| 段落構造 | 話題の提示 → 理由・説明 → 具体例 → まとめ | 例は主張を支える材料。 |
| 逆接 | A。しかしB。→ Bに重点 | Aも読み落とさない。 |
| 因果 | AだからB | A=理由、B=結果。 |
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 主題 | 文章全体で扱う中心話題 |
| 主張 | 筆者が伝えたい判断 |
| 要旨 | 重要内容を短くまとめたもの |
| 具体例 | 主張を説明する個別の事例 |
| 接続語 | 文どうしの関係を示す語 |
| 指示語 | 前後の内容を指す語 |
| 因果 | 原因と結果の関係 |
| 対比 | 異なる内容を比べる関係 |
④ 解く手順
段落要約
- 中心語を丸で囲む
- 各段落を短く要約する
- 接続語で関係を結ぶ
記述解答
- 設問の問い方を確認する
- 根拠を抜き出す
- 結論と理由をつなぐ
章末の定着確認
- この章の重要語を三つ声に出す。
- 例題のうち一題を、答えを見ずに根拠から再現する。
- 誤答しやすいポイントを一つノートに残す。
定期・実力テストで点にする手順
- 学校ワークを1周し、わからない問に×、あやしい問に△の印をつける
- 印の問題だけを答えを見ずに2周目する(ここが得点に直結する)
- 本アプリの⑦で条件整理・記述・複合を練習する
- ミスを知識不足/読み違い/ケアレス/時間不足に分け、対策を変える
⑤ 例題(②の確認)
各例題は②で説明したルール・手順だけを使います。解けないときは答えを見る前に、②の該当項目へ戻ってください。
「あいさつを交わすと、その場の空気が少しやわらかくなる」の「その場」を答えなさい。
考え方・答えを見る
まず指示語は「場所」だけでなく、あいさつを交わしているという状況まで受ける。次に「〜場面」の形で前文の内容を保って答える。
答え:あいさつを交わしている場面
「雨が降った。しかし、大会は行われた。」で重点となる内容は。
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まずしかしは逆接である。次に雨という予想に反して実施された後半が、筆者が伝える中心情報になる。
答え:大会が行われたこと
「本は知識を与える。たとえば、図鑑から生き物の名前を学べる。」の主張は。
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まずたとえばの後ろは具体例である。次に図鑑の事例を一般化し、直前の主張に戻す。
答え:本は知識を与えること
「早寝は集中力を高める。だから、大会前ほど早く寝る。」の理由と結論は。
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だからの前後を分ける。前が行動を支える理由、後が筆者の選択である。
答え:理由:早寝は集中力を高める。結論:大会前ほど早く寝る。
筆者の主張を答えなさい。「便利な道具ほど、使う時間を自分で決めなければならない。任せきりでは生活のリズムが乱れる。」
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まず「〜なければならない」が結論である。次に二文目は理由なので、主張を支える形にまとめる。
答え:便利な道具でも任せきりにせず、使う時間を自分で決めるべきだ。
次の要旨として最も適切な文を書きなさい。「地域の公園は、遊ぶ場所であるだけでなく、世代の異なる人が自然に話す場にもなる。だから、利用者が自分たちで手入れに参加することが大切だ。」
考え方・答えを見る
前文の「遊ぶ場所」と「交流の場」を一つの中心内容にまとめる。最後の「だから」以下が筆者の結論であり、手入れへの参加を要旨に入れる。個別の活動名を足さず、文章全体を覆う表現にする。
答え:地域の公園を交流の場として保つため、利用者も手入れに参加することが大切だ。
⑥ 模試・定期テストでの使い方
この単元で点を取るための使い方です。計画の全体像は得点アップの技術も併せて確認してください。
学力向上テクニック(国語)
- 漢字・語句・文法は毎日10分でも回す。テスト直前だけ詰め込まない。
- 読解は設問の問い方(なぜ/どういうこと/効果)を先に確定してから本文へ戻る。
- 答えは本文の根拠で支える。自分の感想だけで終わらせない。
- 段落の役割(問題提起・例・結論)を先にラベルする。
- 指示語は指す内容を本文から特定してから答える。
全体の計画の立て方は得点アップの技術を見てから、この章の問題編へ進みましょう。
- 段落の役割(問題提起・例・結論)を先にラベルする。
- 指示語は指す内容を本文から特定してから答える。
- 接続語を丸で囲む
- 段落ごとに見出しを付ける
- 根拠文に線を引く
- 記述は問い方に合わせる
- 選択肢を条件まで比べる
- 設問の問い方(なぜ/どういうこと/効果)を先に確定してから本文へ戻る。
⑦ よくあるミス
- 具体例を主張とする
- 逆接の前だけを読む
- 指示語を一語で答える
- 本文外の常識を足す
- 理由と結論を逆にする
- 部分一致で選ぶ
- 字数を守らない
- 段落末を読まない
⑧ 理解チェック
- 段落の役割を言える
- 主張と例を分けた
- 接続語を確認した
- 指示語の範囲を決めた
- 因果を矢印にした
- 対比の両側を読んだ
- 要旨が全体を覆う
- 根拠を示した
- 字数を守った
- 本文外を加えていない
- 追加ポイントの内容を自分の言葉で説明できる
⑨ 問題編へ
「説明文」の②の要点が頭に入ったら、問題編で手を動かしましょう。
問題編を開く →