社会 第1章
地理
要点編
世界・日本の姿(中1で扱う範囲)
ここは参考書パート(要点編)です。市販参考書と同じく「読んで理解 → 例題で流れを追う → チェック」の順で進めてください。理解チェックができたら問題編へ。
① この章のねらい
地理は、地図と資料から「世界と日本の姿」をつかむ科目である。位置、地形、気候を別々に暗記せず、地図の読み方と結び付ける。統計は総数だけでなく割合や変化も見る。わからないときは、まず方位・凡例・単位から確認すればよい。
- 六大陸・三大洋の位置を説明できる
- 緯度・経度と縮尺を使える
- 日本の位置・領域の基本を説明できる
- 気候の要因を説明できる
- 雨温図から地域の特徴を読める
- 人口資料を割合と変化で読める
- 地図の上はふつう北を表す。方位(東西南北)をまず確認する。
- 地図記号は学校・病院・郵便局などの建物を短い記号で表したもの。凡例で意味を確認する。
- 日本には47の都道府県がある。自分の住む都道府県がどこにあるか地図で確認しておく。
② 重要ポイント(本文)
1.地図の基本
地図では方位、縮尺、凡例を最初に確認する。緯度は赤道からの南北の位置、経度は本初子午線からの東西の位置である。地図上の見た目だけで距離や面積を判断しない。
2.縮尺と距離
縮尺1:25000は地図上1cmが実際の25000cmを表す。計算では地図上の長さに分母を掛け、最後に必要な単位へ直す。直線距離と道路に沿った距離は区別する。
3.世界と日本の位置
世界は六大陸と三大洋で大まかに整理する。日本はアジアの東にあり、周囲を海に囲まれた島国である。東西南北の端や、日本の標準時の基準(東経135度)も位置の基本として押さえる。
4.地形と生活
山地、平野、盆地、海岸などの地形は人の暮らしに影響する。平野には都市や農地が集まりやすい。まずは地形の名前と生活のつながりを大まかに掴む。
5.気候の要因
気温は緯度、標高、海流、海からの距離などの影響を受ける。降水量は季節風、地形、海流との関係で変わる。一つの原因だけで地域の気候を説明しない。
6.日本の気候
日本海側は冬の季節風の影響で降水や降雪が多い傾向がある。太平洋側は夏に降水が多く、冬は晴天が続く傾向がある。瀬戸内は山地に囲まれ比較的雨が少ない傾向がある。
7.雨温図
雨温図では棒グラフが降水量、折れ線が気温を示す。年較差、雨の多い季節、乾季の有無を順に読む。気候の特徴を生活と結び付ける。
8.人口と都市
人口密度は面積あたりに住む人口で、人口の多さそのものとは異なる。都市には学校、医療、交通などが集まりやすい。まずは実数と割合を取り違えないことが大切である。
9.世界の地域区分
世界の地域は位置だけでなく、自然環境、歴史、文化、経済的な結び付きで捉える。国家の境界と文化圏の境界は必ずしも一致しない。地域名を覚える際は周辺の海、山脈、隣接国も地図上で確認する。複数の条件を重ねることで地域の特色を説明できる。
10.資源とエネルギー
資源は偏って分布するため、国や地域の貿易と結び付く。石油や石炭などの化石燃料は有限であり、利用時の環境問題も課題となる。再生可能エネルギーは地域の自然条件に応じて利用される。輸入量だけで資源の豊かさを判断しない。
11.貿易と交通
貿易では各国が得意な産業や資源を生かして品物を交換する。港湾、空港、高速道路、鉄道は人・物・情報の移動を支える。輸送手段の発達は生産地と消費地の結び付きを変える。統計では輸出額と輸入額、品目、相手国を分けて読む。
12.地域課題の考察
人口減少、高齢化、災害、観光公害など、地域には複数の課題がある。解決策は地域の自然、産業、住民構成によって異なる。資料から課題を示した後、関係する立場を考えて提案する。単純な一律の解決策として書かない。
③ 公式・用語
| 名称 | 内容 | メモ |
|---|---|---|
| 人口密度 | 人口 ÷ 面積 | 人/km² |
| 実際の距離 | 地図上の距離 × 縮尺の分母 | — |
| 構成比 | 部分 ÷ 全体 × 100 | % |
| 人口増減率 | (新しい人口 − 古い人口) ÷ 古い人口 × 100 | % |
用語集
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 緯度 | 赤道を0度とする南北の位置。 |
| 経度 | 本初子午線を0度とする東西の位置。 |
| 縮尺 | 地図上と実際の長さの比。 |
| 季節風 | 季節により向きが変わる風。 |
| 雨温図 | 気温と降水量を表した図。 |
| 人口密度 | 面積あたりの人口。 |
| 標準時子午線 | その国や地域の標準時の基準となる経線。日本では東経135度。 |
| 六大陸 | ユーラシア・アフリカ・北アメリカ・南アメリカ・オーストラリア・南極。 |
| 三大洋 | 太平洋・大西洋・インド洋。 |
| 立地条件 | 産業や都市が位置する自然・社会的な条件。 |
| 構成比 | 全体に対する部分の割合。 |
④ 解法・読み方の手順
地図問題の手順
- 題名、方位、縮尺、凡例を確認する。
- 位置を緯度・経度や周辺の海・大陸で絞る。
- 資料の特徴を根拠として答える。
統計資料の手順
- 単位、対象年、総数か割合かを確認する。
- 最大・最小と変化の大きい部分を比べる。
- 自然条件などの理由と結び付ける。
雨温図の読み方
- 気温の年較差を見る。
- 降水量の多い季節と少ない季節を見る。
- 気候と生活を関連付ける。
根拠付き記述の手順
- 問いの対象・時期・地域を確認する。
- 資料から直接読める数値や事実を一つ示す。
- 比較と既習事項を使い、断定の強さを調整して結論を書く。
近畿・日本地理の確認手順
- 地図で位置・地形・交通を先に確認する。
- 気候・資源・人口のうち中心条件を一つ選ぶ。
- 統計は総数と構成比・人口密度を分けて読む。
- 地域差の理由を、資料に根拠がある範囲で書く。
⑤ 図解
緯度:赤道から北・南へ 経度:本初子午線から東・西へ 地図では方位・縮尺・凡例を先に見る。
六大陸・三大洋 → 日本の位置 → 気候・人口 暗記ではなく関係で説明する。
日本の標準時:東経135度(明石など)
⑥ 例題(読んで流れを追う)
ここは「解く」より「途中式と根拠を追う」ための例です。演習は問題編で。
縮尺1:25000の地図で4cmは実際に何mか。
考え方・途中式
4×25000=100000cm。100000cm÷100=1000m。
答え:1000m
人口120万人、面積600km²の人口密度を求めなさい。
考え方・途中式
人口密度=1200000÷600=2000。単位は人/km²。
答え:2000人/km²
総人口が100万人から110万人になったときの増加率を求めなさい。
考え方・途中式
(110−100)÷100×100=10。増加率は10%。
答え:10%
日本海側で冬の降水・降雪が多い主な理由を答えなさい。
考え方・途中式
風向き、水蒸気、地形の三点を結んで説明する。
答え:大陸からの季節風が日本海で水蒸気を含み、山地にぶつかって上昇するため。
日本の標準時の基準となる経度を答えなさい。
考え方・途中式
日本の標準時子午線は東経135度である。
答え:東経135度
二つの資料に同じ傾向があるだけで因果関係を断定できない理由を答えなさい。
考え方・途中式
資料A・Bの傾向を確認→対象年・地域を照合→第三の要因や追加資料を検討→「関係する可能性」と表現する。
答え:他の要因が両方に影響している可能性があり、同時に変化する相関だけでは原因と結果を示せないため。
⑦ 模試・定期テストでの使い方
外部過去問(JS88・リセマム等)の使い分けは過去問・外部資料ガイドを参照。
- 地図は必ず凡例と縮尺から読む。
- 統計は実数と割合を並べて確認する。
- 資料の対象年が異なるものを単純比較しない。
- 地域の特色は自然条件と人間活動の両方を書く。
- 白地図で位置関係を再現する練習をする。
- 記述の根拠には資料中の数値・用語・位置を一つ以上用いる。
- 「増加した」だけでなく、いつ・何と比べてを明記する。
- 005net地理選択問題+用語集。統計表は本アプリ⑦。
- ⑤=005net用語 ⑥=005net選択 ⑦=資料読解+記述(本アプリ)
- ⑦は資料の根拠を書いて答える形式を必須にする
⑧ よくあるミス
- 緯度と経度を逆にする。
- 縮尺計算で分母を割る。
- 人口が多い地域を必ず人口密度も高いとする。
- 雨温図で棒と折れ線を取り違える。
- 総数の増加を割合の増加と同じに扱う。
- 日本海側と太平洋側の冬の傾向を逆にする。
- 典型的傾向をすべての地点に当てはめる。
- 資料の作成時点や対象地域を確認せず比較する。
- 推測を資料から直接読める事実のように書く。
⑨ 理解チェック
口頭でもノートでもよいので、全部言えたら問題編へ。
- 緯度・経度を説明できる
- 縮尺を計算できる
- 地図の凡例を読める
- 六大陸・三大洋を言える
- 気候の要因を三つ言える
- 雨温図を読める
- 日本の気候区の傾向を言える
- 人口密度を計算できる
- 構成比を計算できる
- 標準時子午線を言える
- 資料の出典と対象を確認できる
- 事実と推測を分けて記述できる