社会 第1章
地理
問題編
世界・日本の姿(中1で扱う範囲)
① 導入
中1の地理は、まず世界と日本の位置関係を「型」として持つことから始まります。 六大陸・三大洋の名前、緯度・経度の読み方、日本の東西南北端、地形図の縮尺、気候区分—— どれも最初は覚えることが多く感じますが、地図と数値をセットで確認していけば少しずつ「読み取れる」ようになります。 わからない用語があっても大丈夫です。焦らず一つずつ確認していきましょう。
焦らず、短いところから積み上げましょう。一度で全部わかる必要はありません。 用語を単独で覚えるのではなく、地図・数値と結び付けて「読み取れる」状態を、時間をかけて目指します。
地図を見るときは、まず方位(地図の上がふつう北であること)と凡例(学校・病院・郵便局などの地図記号)を確認しましょう。 日本には47の都道府県があり、自分の住む都道府県が地図のどこにあるかが分かれば十分です。 「もう忘れてしまった」という人も心配いりません。ここから一緒に確認していきます。
② 基本概念
六大陸と三大洋
地球上の大きな陸地のまとまりを大陸、大きな海のまとまりを大洋という。 世界は六大陸(ユーラシア大陸・アフリカ大陸・北アメリカ大陸・南アメリカ大陸・オーストラリア大陸・南極大陸)と三大洋(太平洋・大西洋・インド洋)に大きく分けられる。
緯度と経度
- 緯度:赤道(0度)を基準に、南北をそれぞれ90度まで表す。赤道より北を北緯、南を南緯という。
- 経度:本初子午線(イギリス・ロンドン付近を通る経度0度の線)を基準に、東西をそれぞれ180度まで表す。東側を東経、西側を西経という。
時差の基礎
地球は24時間でほぼ1回転(360度)自転する。したがって、経度15度の差はおよそ1時間の時差に相当する。 日本は兵庫県明石市を通る東経135度の経線を標準時の基準としている。
日本の位置と領域
日本はユーラシア大陸の東、太平洋の西に位置する島国である。北端は北海道の択捉島、 南端は東京都の沖ノ鳥島、東端は東京都の南鳥島、西端は沖縄県の与那国島である。 国土は47の都道府県からなり、面積は約38万km²、人口は約1億2千万人(学習用の概数)である。
地形図と縮尺
地形図には、実際の距離を地図上でどれだけ縮めたかを示す縮尺が書かれている。 国土地理院の地形図では、2万5千分の1(1:25000)や5万分の1(1:50000)がよく使われる。
気候区分の基礎
世界の気候は大きく熱帯・乾燥帯・温帯・冷帯(亜寒帯)・寒帯の5つに分けられる。 緯度が高くなるほど気温が下がる傾向があるが、海流や季節風などの影響で例外も多い。
③ 図解
六大陸・三大洋の配置イメージ
北アメリカ大陸 ユーラシア大陸
│ 大西洋 ヨーロッパ|アジア │
│ ───── (ユーラシア大陸) 太平洋
南アメリカ大陸 アフリカ大陸 │
│ │ インド洋 オーストラリア大陸
└────────┴──────────────┘
南極大陸(南極点のまわり)
三大洋:太平洋(最も広い)・大西洋・インド洋
緯度・経度と時差の考え方
北緯90度(北極)
│
北緯 ───────┼─────── 赤道(緯度0度)
南緯 ───────┼───────
│
南緯90度(南極)
西経180度 ── 西経90度 ── 経度0度(本初子午線) ── 東経90度 ── 東経180度
↑
日本は東経135度が基準
経度15度の差 = 時差1時間(地球は24時間で360度自転)
日本の東西南北端(概数)
区分 場所 おおよその緯度・経度
北端 択捉島(北海道) 北緯 約46度
南端 沖ノ鳥島(東京都) 北緯 約20度
東端 南鳥島(東京都) 東経 約154度
西端 与那国島(沖縄県) 東経 約123度
日本の地方区分(8区分の例)
北海道|東北|関東|中部|近畿|中国|四国|九州・沖縄
地形図の縮尺計算
2万5千分の1地形図(1:25000)
地図上 1cm → 実際 25000cm = 250m
地図上 4cm → 実際 100000cm = 1000m = 1km
計算の手順:地図上の長さ(cm) × 縮尺の分母 = 実際の距離(cm) → 単位をmやkmに直す
気候区分と雨温図の見方
雨温図の読み方
棒グラフ=降水量(mm) 折れ線=気温(℃)
気候帯のイメージ(赤道→高緯度)
熱帯 → 乾燥帯 → 温帯 → 冷帯(亜寒帯) → 寒帯
(一年中高温多雨) (雨が少ない) (四季がある) (冬が長く寒い) (一年中低温)
④ 例題
六大陸のうち、最も面積が大きい大陸はどれか。
日本の標準時の基準となる経線は東経135度である。ロンドン付近を通る本初子午線(経度0度)との経度差から、 日本とロンドンの時差はおよそ何時間か。
2万5千分の1地形図で、地図上の長さが6cmのとき、実際の距離は何mか。
一年中気温が高く、降水量も多い気候帯はどれか。
⑤ 基本問題
【小学校の復習】地図では、ふつう上の方向はどの方位を表すか。
【小学校の復習】地図記号で、「文」の字をもとにした記号は、何の建物を表すか。
三大洋のうち、日本が直接面している海洋はどれか。
六大陸に含まれるものをすべて選べ。
赤道を基準とする南北の位置を示すものを何というか。
本初子午線を基準とする東西の位置を示すものを何というか。
日本の南端にあたる島はどれか。
日本の都道府県の数はいくつか。
⑥ 標準問題
【資料G】日本の東西南北端(概数・学習用)
| 区分 | 場所 | おおよその緯度・経度 |
|---|---|---|
| 北端 | 択捉島(北海道) | 北緯 約46度 |
| 南端 | 沖ノ鳥島(東京都) | 北緯 約20度 |
| 東端 | 南鳥島(東京都) | 東経 約154度 |
| 西端 | 与那国島(沖縄県) | 東経 約123度 |
資料Gから、日本の北端と南端の緯度の差はおよそ何度か。
資料Gから、日本の東端と西端の経度の差はおよそ何度か。
5万分の1地形図で、地図上の長さが3cmのとき、実際の距離は何mか。
地形図で等高線の間隔が狭くなっている場所の特徴として最も適当なものはどれか。
季節によって風向きが変わり、日本の気候(特に冬の日本海側の降雪など)に大きく影響する風を何というか。
⑦ 応用・実力テスト形式
【資料L】3都市の気候データ(概数・学習用)
| 都市 | 1月平均気温 | 8月平均気温 | 年間降水量 | 経度(概数) |
|---|---|---|---|---|
| 札幌 | −3℃ | 22℃ | 約1,100mm | 東経141度 |
| 東京 | 6℃ | 27℃ | 約1,600mm | 東経140度 |
| 那覇 | 17℃ | 29℃ | 約2,000mm | 東経128度 |
資料Lから、1月と8月の気温差(年較差)が最も大きい都市はどこか。
資料Lの気候の違いをふまえ、那覇が属すると考えられる気候帯に最も近いものはどれか。
地球は24時間でおよそ360度自転するため、経度15度の差はおよそ1時間の時差に相当する。 資料Lの札幌(東経141度)と那覇(東経128度)の経度差から生じる時差はおよそ何分か。
【資料H】日本全体の面積・人口(概数・計算用)
日本全体の面積を約38万km²、人口を約1億2千万人とする。
資料Hから、日本全体のおおよその人口密度を求めよ(一の位を四捨五入し、整数で答えよ)。
答え(人/km²):
資料Lと資料Hを組み合わせて、「日本の中でも地域によって気候が大きく異なる理由」を、 緯度と気候帯の関係にふれて40〜60字で説明せよ。
【資料M】3地方の農業産出額の内訳(概数・学習用)
| 地方 | 米 | 畜産 | 野菜 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| 東北地方 | 4,500億円 | 2,000億円 | 1,500億円 | 8,000億円 |
| 北海道地方 | 1,200億円 | 7,000億円 | 2,300億円 | 10,500億円 |
| 九州地方 | 1,800億円 | 4,800億円 | 3,400億円 | 10,000億円 |
資料Mについて、(1)(2)に答えなさい。
(1) 東北地方の農業産出額のうち、米が占める割合は何%か(小数第1位を四捨五入)。
答え(%):
(2) 資料Mから、北海道地方の農業の特徴を東北地方と比較して、資料のどの数値を根拠にしたかを示しながら40〜60字で説明せよ。
⑦は定期テスト後半相当(複合・記述)。外部は物差しのみ。
⑧ 確認テスト
制限時間:20分 / 満点:100点(各20点×5問)
三大洋のうち、最も面積が広い海洋はどれか。
日本の標準時の基準となる経度は東経何度か。
2万5千分の1地形図で、地図上の長さが8cmのとき、実際の距離は何mか。
日本の西端にあたる島はどれか。
世界の気候帯を、赤道側から高緯度側の順に正しく並べたものはどれか。
⑨ 完全解説
問題編の解答・解説は解説編を参照してください。
地図帳や地球儀で、六大陸・三大洋の位置と日本の東西南北端を実際に指でなぞって確認しましょう。