数学 第3章
1次方程式
問題編
移項・等式の性質・文章題
① 導入
方程式は「分からない数(未知数)」をxとおき、条件を式にして解く道具です。 速さ・年齢・お金の分配など、文章題を解くときの中心的な武器になります。
この章では、移項の練習から始めて、最終的には文章から自分で方程式をつくれるようにします。 「立式(式をつくる)」と「計算(式を解く)」を分けて練習しましょう。
方程式は「天秤」と同じです。左右が等しいまま、逆算(たし算の逆はひき算)で未知の数を求めます。先に「何を求めたいか」を言葉で言ってから式にしましょう。
② 基本概念
等式の性質
方程式は天秤のように、左右の値が等しい式です。次の操作をしても、等式は成り立ったままです。
- 両辺に同じ数を加える/引く
- 両辺に同じ数を掛ける
- 両辺を同じ数(0以外)で割る
移項
移項とは、等式の一方の辺にある項を、符号を変えて他方の辺に移す操作です。これは「両辺から同じ項を引く」ことの省略形です。
1次方程式を解く手順
- 括弧があれば分配法則で外す
- 分数・小数があれば両辺に同じ数を掛けて整数にする
- xの項を左辺、数の項を右辺に移項する
- 両辺を x の係数で割る
- 元の式に代入して検算する
比例式
a : b = c : d のとき、ad = bc(内側の項の積 = 外側の項の積)が成り立ちます。
文章題の立式の基本
分からない量を x(または他の文字)とおき、問題文の関係を「等しい」の形で式にします。単位をそろえることを忘れないようにしましょう。
③ 図解
天秤としての等式
3x + 5 = 20
┌────┴────┐ ┌────┴────┐
│ 左辺 │ ═══ │ 右辺 │
└─────────┘ └─────────┘
両辺に同じ操作をすれば、天秤(等式)はつり合ったまま
移項のイメージ
3x + 5 = 20
↓ +5を右辺へ移項(符号が + → −に変わる)
3x = 20 − 5
④ 例題
3x − 5 = 10 を解きなさい。
4x + 3 = 2x − 7 を解きなさい。
2(x − 3) = 3x − 8 を解きなさい。
答えのみ:
x/3 − 1 = x/4 を解きなさい。
答えのみ:
x : 6 = 4 : 3 を解きなさい。
⑤ 基本問題
まず小学校の復習を2問。□にあてはまる数を求める問題です。
□ × 4 = 28 の□にあてはまる数を求めよ。
1本120円のジュースを3本買うと、合計はいくらか。
x + 7 = 12
x − 4 = −9
5x = 35
x/4 = −3
3x + 2 = 17
5x − 8 = 2x + 7
−2x + 3 = 11 の解を選べ。
4(x − 1) = 2x + 6
⑥ 標準問題
0.3x − 0.5 = 0.1x + 0.3 を解け。
答え:
2/3 x − 1 = 1/2 x + 2 を解け。
答え:
3(2x − 1) − 5 = 2(x + 4) を解け。
答え:
x : 12 = 5 : 6 を解け。
あるxの3倍に4を加えると、xから2を引いた数の5倍に等しくなる。xを求めよ。
答え:
⑦ 応用・実力テスト形式
家から学校まで、歩くと毎分60mの速さで15分かかる。同じ道を自転車で毎分150mの速さで行くと何分かかるか求めよ。
答え(分):
現在、父の年齢は子の年齢の4倍である。8年後には父の年齢が子の年齢の3倍になる。現在の子の年齢を求めよ。
答え(歳):
あるお金を3人A・B・Cで分けた。Aは全体の1/3より500円多く、Bは全体の1/4を受け取り、 Cは残りの2400円を受け取った。お金の全体の金額を求めよ。
答え(円):
定価が仕入れ値の25%増しであるお菓子がある。これを定価の10%引きで売ったところ、 売り値は990円になった。仕入れ値を求めよ。
答え(円):
作問定規:⑤はドリル、⑥は例題1〜2段、⑦は定期テスト後半の複合・記述。
ある仕事をAさん1人で仕上げると10日かかり、Bさん1人で仕上げると15日かかる。 この仕事をAさんが4日間行った後、残りをBさんが1人で仕上げた。 Bさんが仕事をした日数を x 日として方程式をつくり、x を求めよ。
答え(日):
500円硬貨と100円硬貨が合わせて24枚あり、合計金額は5600円である。 500円硬貨の枚数を x 枚とする。
(1) 100円硬貨の枚数を x を用いた式で表し、合計金額についての方程式をつくれ。
(2) 500円硬貨の枚数 x を求めよ。
答え(枚):
(3) 求めた x が正しいかどうか、実際の枚数と金額を計算して検算せよ。
⑧ 確認テスト
制限時間:30分 / 満点:100点(各20点×5問)
5x − 3 = 2x + 12 を解きなさい。
0.4(x − 3) = 0.2x + 1 を解きなさい。
答え:
3/4 x − 2 = 1/2 x + 1 を解きなさい。
答え:
兄は弟より4歳年上である。5年後、兄の年齢は弟の年齢の1.5倍になる。現在の弟の年齢を求めよ。
答え(歳):
ある数の5倍から3を引いた数は、その数に9を加えた数の2倍に等しい。ある数を求めよ。
答え:
⑨ 完全解説
問題編の解答・解説は解説編を参照してください。
文章題は「何をxとおくか」を決めた瞬間に、後の式が決まります。おいた文字が何を表すか、単位まで書く習慣をつけましょう。