理科 第1章
植物・生物の基本
解説編
植物のつくり・観察・分類の入口
① 導入
この解説編では、問題編のすべての問題について根拠を省略せず解説します。用語を答えるだけでなく、 「なぜその名前・分類になるのか」を自分の言葉で言えるようにしましょう。間違えた問題があっても大丈夫、 ここでもう一度確認すれば十分です。
② 基本概念
問題編の基本概念を参照してください。特に「子房があるか(裸子・被子)」「子葉の数(単子葉・双子葉)」 「花弁のつき方(離弁花・合弁花)」の3段階の分類と、「光合成と呼吸は反応が逆」の2点は、この先の学習でも繰り返し使います。
③ 図解
問題編の図解を参照してください。分類は樹形図(枝分かれ図)にして覚えると、抜け漏れがなくなります。
④ 例題 解説
例1 接眼10倍×対物40倍
顕微鏡の倍率=接眼レンズの倍率×対物レンズの倍率。10×40=400。
答え:400倍
例2 アブラナの花弁
花弁が1枚ずつ離れているので離弁花類。アブラナは離弁花類の代表例。
答え:離弁花類(a)
例3 ヨウ素デンプン反応
光合成は光が当たっているときだけ行われ、デンプン(栄養分)ができる。デンプンはヨウ素液で青紫色に変化する。
答え:光が当たった部分(a)
例4 網状脈の植物
網状脈は双子葉類の特徴。単子葉類は平行脈である。
答え:双子葉類
なぜ:葉脈の形と根の形(ひげ根/主根と側根)はセットで覚えると分類問題で強い。
⑤ 基本問題 解説
1 【小学校の復習】水を吸い上げる部分
答え:根。根が土から水を吸い上げ、茎を通って葉へ運ばれる。
2 【小学校の復習】植物の体の部分ではないもの
答え:心臓(c)。植物の体は根・茎・葉からできている。
3 花のつくりの順番
外側から、がく→花弁→おしべ→めしべの順。答え:b
4 裸子植物の例
答え:マツ(スギ、イチョウなども可)。子房がなく胚珠がむき出しの植物。
5 道管・師管のはたらき
道管は水・無機養分(根から吸収)を運び、師管は葉でつくられた栄養分を運ぶ。答え:a, c
6 呼吸で放出される気体
答え:二酸化炭素
7 単子葉類の根
答え:ひげ根。双子葉類は主根と側根である。
8 顕微鏡の最初の設定
低倍率から始めると視野が広く、観察物を探しやすい。答え:a(最も低倍率にしておく)
⑥ 標準問題 解説
9 双眼実体顕微鏡とふつうの顕微鏡の違い
(例)双眼実体顕微鏡はプレパラートを作らずに観察物をそのまま立体的に観察できる。 ふつうの顕微鏡はプレパラートを作り、光を通して拡大するので立体感はない。
10 BTB溶液の色の変化
(例)光を当てた試験管では、光合成による二酸化炭素の消費量が呼吸による二酸化炭素の放出量より多くなり、 溶液中の二酸化炭素が減ってアルカリ性に近づき、青色に変化した。
なぜ:BTB溶液は二酸化炭素が多いと酸性側(黄色)、少ないとアルカリ性側(青色)に変化する。暗所では呼吸だけが行われ、二酸化炭素が増えて黄色になる。
11 視野の直径と倍率
倍率×視野の直径は一定。40×0.25=10×x
10=10x x=1 mm
なぜ:倍率を1/4にすると、見える範囲(視野の直径)は4倍に広がる、という反比例の関係になる。
12 受粉から種子ができるまで
(例)花粉が柱頭につくことを受粉という。受粉すると、子房の中の胚珠が成長して種子になり、 子房自体は成長して果実になる。
⑦ 応用・実力テスト形式 解説
13 6種類の植物の分類(裸子植物)
子房がなく胚珠がむき出しの植物を選ぶ。イネ・トウモロコシ・アブラナ・サクラは被子植物。
答え:マツ、スギ
14 6種類の植物の分類(単子葉類)
被子植物のうち、子葉が1枚・平行脈・ひげ根のものを選ぶ。
答え:イネ、トウモロコシ
15 ふ入りの葉の実験
緑色の部分(葉緑体がある)だけが青紫色に変化し、白色の部分(葉緑体がない)は変化しなかった。
答え:葉緑体
16 実験前に一晩暗所に置く理由
(例)葉の中に残っていたデンプンを呼吸で消費させてなくしておき、実験後に検出したデンプンが今回の光合成でできたものだけであるようにするため。
なぜ:対照実験では「調べたい条件だけを変える」ことが原則。実験前のデンプンが残っていると、光を当てた後の結果が本当にその実験でできたものか分からなくなる。
17 光合成の対照実験(条件A・B・C)
(1) 条件Cは光を当てないことで、「光がなければ光合成が起きない(デンプンができない)」ことを確認するための対照実験である。 調べたい条件(光の有無)だけを変え、他の条件をそろえるのが対照実験の原則。
答え:b
(2) アルミホイルで覆った部分には光が当たらないため光合成が起こらず、ヨウ素液に反応せず変化しない。 覆わなかった部分には光が当たるため光合成が起こり、デンプンができてヨウ素液で青紫色に変化する。
答え:覆った部分は変化なし、覆わなかった部分は青紫色に変化する。
(3) 光が当たった部分(条件Bの葉、条件Aの覆わなかった部分)だけがヨウ素液に反応し、光が当たらなかった部分(条件Aの覆った部分、条件C)は反応しない。 この対比から、光合成には光が必要であることがわかる。
答え:光が当たった部分だけデンプンができ、当たらなかった部分ではできないことから、光合成には光が必要だとわかる。
18 光の強さと光合成の速さ(気泡の実験)
(1) 光源からの距離が10cm→20cm→40cmと2倍になるごとに、気泡の数は48→24→12個と、そのつど約半分になっている。
答え:b(ほぼ半分になる)
(2) オオカナダモの光合成でできる気体は酸素である。
答え:酸素
(3) 光源に近づく(光が強くなる)ほど気泡の数(発生する酸素の量)が増えていることから、光が強いほど光合成が盛んに行われる、 つまり光合成の速さは光の強さとともに大きくなると考えられる。
答え:光が強いほど、光合成の速さは大きくなる(気泡の数が多くなるのは光合成が盛んになるため)。
⑧ 確認テスト 解説
1 接眼15倍×対物10倍
15×10=150倍
2 胚珠がむき出しの植物
答え:裸子植物
3 光合成で放出される気体
答え:酸素。取り入れるのは二酸化炭素と水。
4 水・無機養分を運ぶ管
答え:道管
5 双子葉類の葉脈
答え:網状脈(a)
⑨ 完全解説
以上が第1章の全問題の解説です。分類問題は樹形図を自分で書き直し、観察・実験問題は「何を対照させたか」を説明できるようにしてください。
確認テストで80%以上取れたら、第2章「物質のすがた」に進みましょう。