問題編

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理科 第3章

光・音・力

問題編

中1物理(光・音・力の基本)

問題編 — 手を動かして記録を残す。まだ不安なら先に要点編で復習。

① 導入

この章では、光の反射・屈折・凸レンズによる像、音の伝わり方と大小・高低、力の働き・重さと質量の違い・ フックの法則・圧力を学びます。この章では電流・回路は扱いません。「見える」「聞こえる」「動く・止まる」を、 角度・速さ・比例の関係で説明できることを目標にします。特に断りがない場合、重力による力は質量1kgあたり10N(g=10 N/kg)として計算します。

この教材の設計方針

1回の演習で全部できるようになる必要はありません。わからないところは繰り返しましょう。 公式を覚えるだけでなく、実験データの表から比例関係を見つけて計算できることを、少しずつ目指していきましょう。

小学校の橋渡し

小学校では、cm(センチメートル)や秒などの単位の意味、表の縦と横が何を表しているかを確認する読み方を習いました。 忘れていても大丈夫です。この章では計算が増えますが、まず単位と表の見方を確認するだけで、ぐっと解きやすくなります。

② 基本概念

光の反射

光が鏡などにあたってはね返ることを反射という。鏡の面に垂直な線(法線)と入射光がつくる角を入射角、 法線と反射光がつくる角を反射角という。

反射の法則:入射角 = 反射角

光の屈折

光が空気から水やガラスなど、異なる物質に進むとき、境界の面で折れて進むことを屈折という。 空気から水(またはガラス)へ進むときは、屈折角は入射角より小さくなる(法線に近づく方向へ曲がる)。 反対に水やガラスから空気へ出るときは、屈折角は入射角より大きくなる。

凸レンズと像

凸レンズを通った光が1点に集まる点を焦点という。物体を焦点より外側に置くと、 レンズを通った光がスクリーン上に集まり、上下左右が逆になった実像ができる。 物体を焦点より内側に置くと、光は1点に集まらず、スクリーンには像はできないが、レンズを通して見ると、 物体と同じ向きで大きく見える虚像が見える(ルーペと同じしくみ)。

音の伝わり方

音は、音源の振動が空気などの物質を次々に振動させて伝わる現象である。 空気だけでなく水などの液体、金属などの固体も音を伝えるが、空気のない真空中では音は伝わらない。 空気中を伝わる音の速さはおよそ340 m/sである。

音が伝わる距離 = 音の速さ × 時間

音の大きさと高さ

振動の振れ幅を振幅といい、振幅が大きいほど音は大きい。 1秒間に振動する回数を振動数といい、単位はHz(ヘルツ)である。振動数が多いほど音は高い。

力の働きと3要素

力は、物体の形を変えたり、物体の運動の様子(速さや向き)を変えたりするはたらきをする。 力は作用点・力の向き・力の大きさの3要素で表され、矢印を使って図に書く。

重さと質量

質量は物質そのものの量で、単位はg・kgを使い、場所が変わっても変化しない。重さは物体にはたらく重力の大きさで、単位はNを使い、場所(地球・月など)によって変わる。 月面での重力は地球上のおよそ1/6であるため、同じ物体でも月面では重さが小さくなるが、質量は変わらない。

重さ(N) = 質量(kg) × その場所での重力の強さ(N/kg)

フックの法則

ばねの伸びは、ばねに加えた力の大きさに比例する。この関係をフックの法則という。

ばねの伸び ∝ 加えた力の大きさ

圧力

単位面積あたりに垂直にはたらく力の大きさを圧力という。同じ力でも、接触する面積が小さいほど圧力は大きくなる。

圧力(Pa) = 力の大きさ(N) ÷ 力がはたらく面積(m²)

③ 図解

反射の法則

        法線
         │
 入射光    │    反射光
    \    │    /
     \   │   /
      \  │  /
   入射角\│/反射角
  ─────鏡の面─────
    入射角 = 反射角
    

屈折(空気→水)

   空気
      \入射角(大きい)
       \
────────┼──────── 境界面
        \
         \屈折角(小さい)
   水
   *法線に近づく方向へ曲がる
    

凸レンズの実験データ

物体の位置     できる像
焦点の外側(遠い) → 実像(上下左右が逆・小さい)
焦点の外側(焦点に近い)→ 実像(上下左右が逆・大きい)
焦点の内側     → 虚像(同じ向き・大きい)
    

ばねの伸びの実験

力(N)      1.0   2.0   3.0   4.0
伸び(cm)   2.5   5.0   7.5   10.0
 → 力と伸びは比例している(グラフは原点を通る直線)
    

④ 例題

例1

鏡に入射角30°で光を当てた。反射角は何度か。

例2

光が空気中から水中へ進むとき、屈折角は入射角より大きいか小さいか。

例3

質量600gの物体の重さは何Nか。g=10 N/kgとする。

例4

力の大きさが2Nのとき3cm伸びるばねがある。フックの法則を使うと、4Nでは何cm伸びるか。

⑤ 基本問題

1

【小学校の復習】次のうち、長さを表す単位として使われるものを選びなさい。

2

【小学校の復習】下の表は、ある日の気温を1時間おきに記録したものである。表を見て、11時の気温は何℃か。

時刻(時)91011
気温(℃)182022
3

音は真空中でも伝わるか。

4

振動数の単位を答えなさい。

5

力を矢印で表すとき、矢印の始点は力の何を表すか。

6

質量600gの物体の重さは何Nか。g=10 N/kgとする。

7

1Nの力で3cm伸びるばねに、2Nの力を加えると何cm伸びるか。

8

20Nの力が面積0.1m²の面に垂直にはたらくとき、圧力は何Paか。

⑥ 標準問題

9

地球上で質量60kgの物体の重さは何Nか。また、月面での重力の強さが地球上のおよそ1/6であるとすると、 この物体の月面での重さは何Nか。質量も月面での値を答えなさい。

質量は変わらないことと、重さ=質量×重力の強さの関係を使う

地球上での重さ(N):

月面での重さ(N):

月面での質量(kg):

10

花火が光ってから3.0秒後に音が聞こえた。音の速さを340 m/sとして、花火までの距離は何mか。

距離=音の速さ×時間

答え(m):

11

凸レンズの前に物体を置き、焦点より外側から徐々に焦点に近づけていくと、スクリーンにできる実像の大きさはどう変わるか。

12

机の上に置かれた本にはたらく力を2つ挙げ、それらがつり合っている理由を説明しなさい。

重力と垂直抗力が、同じ大きさで反対向きにはたらくことに触れる

⑦ 応用・実力テスト形式

【ばねの実験】自然の長さ12.0cmのばねに力を加え、全体の長さを測定した
力(N)        1.0    2.0    3.0    4.0
ばね全体の長さ(cm)  14.5   17.0   19.5   22.0
    
13

上の表から、力とばねの伸びが比例していることを確かめ、1Nあたりの伸びは何cmか求めなさい。

ばね全体の長さから自然の長さ12.0cmを引いて伸びを求める

答え(cm):

14

上のばねの全体の長さが27.0cmになったとき、加えた力は何Nか。

27.0cmから自然の長さを引いて伸びを求め、1Nあたりの伸びで割る

答え(N):

15

花火が光ってから4.5秒後に音が聞こえた。音の速さを340 m/sとして、花火までの距離は何mか。

16

同じ重さの人が、スキー板をつけているときと、つけていないときで雪への沈み方が違う。 スキー板をつけると沈みにくくなる理由を、「面積」「圧力」の2語を用いて40字程度で説明しなさい。

スキー板は接触する面積を大きくすることで、同じ力でも圧力が小さくなることに触れて40〜60字で書く

【浮力の実験】質量300gのおもりを、ばねばかりにつるして水中に沈めた
状態              ばねばかりの値
空気中             3.0 N
水中(半分沈める)    2.4 N
水中(全部沈める)    2.0 N
(100gの物体にはたらく重力の大きさを1Nとする)
    
17

上の実験について、(1)〜(3)に答えなさい。

(1) おもりを全部水中に沈めたとき、はたらいている浮力の大きさは何Nか。

空気中の値(3.0N)から、水中で全部沈めたときの値(2.0N)を引く

答え(N):

(2) 半分だけ沈めたときの浮力は何Nか。(1)と比べて、沈める深さと浮力の大きさの関係を書きなさい。

3.0-2.4=0.6N。全部沈めたとき(1.0N)より小さいので、水中に沈んでいる部分(体積)が大きいほど浮力も大きくなる、という関係に触れる

(3) おもりを全部沈めたまま、さらに深い場所まで沈めていくと、浮力の大きさはどのように変化すると考えられるか。 理由も含めて40字程度で説明しなさい。

浮力は水中にある部分の体積で決まるため、全部沈んだあとはそれ以上深くしても、水中の体積が変わらず浮力もほぼ変化しないことに触れる

作問定規

⑦は定期テスト後半相当(複合・記述)。外部は物差しのみ。

【凸レンズの実験】焦点距離10cmの凸レンズの前に物体を置き、スクリーンにはっきり実像ができる位置を記録した
物体の位置a(cm)          30    20    15
実像の位置b(cm)          15    20    30
    
18

上の実験について、(1)〜(3)に答えなさい。

(1) 物体の位置aを30cmから15cmへ近づけていくと、実像ができる位置bはどうなるか。

(2) a=15cmのときにできる実像の大きさは、物体と比べてどうか。

(3) 表の値から、物体をレンズの焦点(10cm)に近づけていくと、実像の大きさとレンズから実像までの距離(b)は どのように変化していくと考えられるか、40〜60字で説明しなさい。

aが30→20→15と焦点に近づくにつれ、bは15→20→30と大きくなっており、実像もそれにつれて大きくなっていることから、焦点に近づくほど実像は大きく、遠くにできるようになる、という趣旨

⑧ 確認テスト

制限時間:20分 / 満点:100点(各20点×5問)

1

入射角40°で鏡に光を当てた。反射角は何度か。

2

力の3要素を1つ答えなさい(作用点・力の向き・力の大きさ、のいずれか)。

3

質量900gの物体の重さは何Nか。g=10 N/kgとする。

4

1Nの力で4cm伸びるばねに3Nの力を加えると、伸びは何cmか。

5

45Nの力が面積0.15m²にはたらくとき、圧力は何Paか。

⑨ 完全解説

問題編の解答・解説は解説編を参照してください。

この章の計算問題は「比例」を使うものが多いです。表の数値を見たら、まず「何が何倍になっているか」を確認する習慣をつけましょう。

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